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令和5年度近畿地方発明表彰において、「福井県発明協会会長賞」、「発明奨励賞」を受賞しました

公益社団法人 発明協会が主催する「令和5年度近畿地方発明表彰」において弊社が開発した、ラインアート シャルマン「ラ・カンパネラ コレクション」テンプル意匠が「福井県発明協会会長賞」を受賞、「医療用ルーペ専用フェイスシールド」クラリシールドLGが「発明奨励賞」を受賞しました。


■ラインアート シャルマン「ラ・カンパネラ コレクション」テンプル 受賞内容


【受賞部門】

福井県発明協会会長賞


【応募意匠の名称】

メガネフレームのテンプル


【意匠の名称】

眼鏡用テンプル(意匠登録第1736311号)


【創作者】

及川 翔瑛 株式会社シャルマン デザイン室


【受賞した意匠の概要】

<課題と開発ニーズ>

メガネには長時間掛けていても痛くない、ズレないなどの掛け心地が求められています。その中でメガネのために独自に開発した素材「エクセレンスチタン」は超弾性および形状記憶性を備え、これを用いたメガネフレームの軽くてしなやかなフィット感は、掛けていることを忘れてしまうような心地よさを提供してきました。

しかし「エクセレンスチタン」はプレス加工による造形が難しいため、限られた造形でテンプルのバネ部のみに使用し、他のパーツとレーザ接合してテンプルを構成しており、新たな方向性の意匠が強く求められていました。メガネに求められる軽やかで、ずれにくく、掛け心地がよいという機能と、シンプルでクリーンな美しく品格のある意匠性を両立したものは無く、更にSDGsの観点でのものづくりも求められていました。


<意匠の特徴と効果>

●プレス加工技術を突き詰め「エクセレンスチタン」であっても「躍動感のある流線的な造形」「薄さ0.6ミリ」「極薄部の表裏両面へ更に極細&長いプレスライン」「耳掛け部までシームレスな金手仕様」を実現しました。至高の掛け心地はそのままに、圧倒的なプレス加工技術によって、切削や接合などの後加工を極力排除でき、これまでの商品とは一線を画すシームレスで一体感のある洗練された美を表現できました。

●表裏両面の極細&長いプレスラインには熟練の職人が注射針を用いて手作業でカラーを入れています。極細の長いラインを均一な太さに塗るためには、息を止めて一気に塗り上げる必要があります。施したカラーによってシルエットラインが際立ち、掛けているときはもちろん、畳んで置いているときも同様に美しい意匠となりました。

●弊社「ラインアート シャルマン」が誇る機能性と品質を正確に継承するために、最新のCAE解析を用いて「エクセレンスチタン」の特性を最大限に引き出しました。理想とする造形と品質の両立を追い求め、作り込みを何度も繰り返し行うことで「ラインアート クオリティ」を実現しました。

●職人による高度なプレス技術やカラー技術を詰め込むことで、無駄な後加工とデザインを極限まで削ぎ落としたシンプル・クリーンを基調とした美しく品格のあるデザインとなっています。無駄を極力排除した環境に優しいものつくり、かつ、高い機能性と品質にこだわることで長くご愛用いただけ、SDGsに貢献できる商品となりました。



全体写真


高度なプレス加工技術によるテンプル


職人が注射針で色塗布



■「医療用ルーペ専用フェイスシールド」クラリシールドLG 受賞内容


【受賞部門】

発明奨励賞


【応募意匠の名称】

医療用ルーペ専用フェイスシールド


【意匠の名称】

フェイスシールド用フレーム(意匠登録第1732066号)


【創作者】

佐々木 勝美 株式会社シャルマン メディカル事業部 部長


【受賞した意匠の概要】

<課題と開発ニーズ>

医療の現場において、双眼ルーペの着用時は干渉するためフェイスシールドを装着できず、ルーペに飛沫がかかっていました。従来のフェイスシールドでは上下長さが足りず、治療中の飛沫を頭部から首元までガードすることができませんでした。また、歯科治療などで双眼ルーペを装着する場合にはフェイスシールドが干渉してしまうため、フェイスシールドを装着しないか、フェイスシールドの外側に双眼ルーペを装着しなければなりませんでした。治療中には飛沫や粉塵が発生するため、医療従事者への感染対策と双眼ルーペのレンズ/本体の汚染に対する保護が強く求められており、新たなフェイスシールドを早急に開発する必要がありました。

また、長時間の装用では痛みやズレが生じ、治療への悪影響の恐れがありました。そのため、長時間の装用に耐えうる快適なフィット感、ブレのないホールド感が必要とされていました。弊社は眼鏡及び医療機器の製造/開発で培った多くの知見を有し、また20年以上にわたり頭部形状を研究し掛け心地にこだわったメガネフレームを開発および製造しており、それを活かした装用感の良いフェイスシールドが開発できると判断しました。


<意匠の特徴・効果>

●フェイスシールド用フレームの前部を前方に大きく張り出し、シールドフィルムが額から離れた位置になるよう設定することで、約60ミリ長の10倍双眼ルーペも装着できるようになりました。さらにカメラやヘッドライトも干渉せずに装備できます。

●フェイスシールド用シールドフィルムの上下長さを縦260ミリと、従来よりも大幅に延ばすことで、頭部から顎下/首元までをしっかりガードすることができるようになりました。また、シールドフィルムに設けられたひょうたん型とL型の取付孔(意匠登録第1732067号)により、フレームに設けたキノコ状の取付突起に簡単に確実にシールドフィルムを取り付けることができます。さらに、シールドフィルムには超低反射フィルムを採用し、クリアな視界を確保します。

●フェイスシールド用フレームは長年の掛け心地研究/頭部データの蓄積により人間工学に基づいた形状となっており、独自の湾曲形状は多くの方の頭部に快適にフィットします。フレーム側部に設けた出っ張りは持ち手となり脱着が容易です。さらに、額にもしっかり接地するようバーを設けており、このバーにより、ブレ/ズレの防止はもちろん、脱着で耳掛け部を左右に開いてもシールド部分にはその動き(変形)が干渉しません。

フレームにはチタン合金を採用し、軽量でばね性があり、オートクレープ処理も可能となりました。また、チタンであることからフレーム全体に陽極酸化にてカラー(4色展開)を施しています。


着用写真


脱着容易な持ち手

スライド式ロック



■令和5年度近畿地方発明表彰 表彰式について

2023年11月14日(火)に神戸ポートピアホテルにて開催されました

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